あれから早いもので、もう５年。
あの頃の我が家といえば——旦那は見事な“マスオさん状態”で、
私の実家に家族４人、お世話になっておりました。
家族４人が６畳の部屋ひとつと４.５畳のお座敷で楽しくもあり、申し訳なくもあり。
子供たちが寝てからは暗闇の中、物音立てずにひっそりと暮らす日々。
そうこうしているうちにわが家の娘たちもついに小学生高学年に。
家の“人口密度”は急上昇し、少しずつ手狭になり居心地が悪くなる。
そろそろ私の中で「マイホーム」という言葉が・・・
……うちの娘たちはそれまで“自分の部屋”という概念すら持っていなかったのですが（笑）。
ちょうどそのタイミングで、主人が３５歳。
「これから住宅ローンを返すなら、今しかない！」
——と、私ひとりだけが盛り上がり、勝手にマイホーム計画が始動しました。
土地探し、孤独なスタート。
最初に始めたのは土地探し。もちろん一人で始動（笑）。
新聞広告や土地の上に立ってる看板に自然と目が留まるようになってくる。
ふと亡くなった旦那の祖父母の土地があることを思い出す。
義実家からわずか３軒分という“ご近所過ぎる距離”
優しい義父母なので揉めることはないと分かっていても、
「もし何かあったら…？」という心の声が暴走（許可ももらっていないのに悩む日々）
けれど最終的には——“スープが冷めない距離”って、悪くないかもと思うように。
旦那の立場、実家のこと、子どもの環境。全部を考えたら、やっぱりここしかない。
スーモカウンターでの運命の出会い。
そんなある日、私はゆめタウンのスーモカウンター前を一人でウロウロ。
するとスタッフさんが優しく声をかけてくださり、
「お話だけでもどうぞ」と言われる。気づけば商談テーブルの上。
家の予算？ 土地？ 設計？ もちろん未定。
まさか話すことになるとは思っていなかったので聞かれても言葉が出ない。
なんとなくスーモカウンターに行ったのですが、スーモカウンターが具体的に
どういうことをしているのかも全く知らない。
一言でいうとお家を建てたい人とハウスメーカーとのマッチングをしてくれるようなところでした。
私の場合は
・賃貸を想定して月々５万円ほどの支払いで建てれるところ
・注文住宅で設計をある程度させてくれるところ
・造作をしてくれるところ
ざっくりはそんな感じでした。（頭が真っ白な割には結構具体的な要求をしている（笑））
するとスタッフさんが素早く電話をし始めて
あっという間に３社のハウスメーカーさんが私の前にズラリ。1社ずつ私にプレゼンをしていく。
そして一旦業者さんに別の場所で待ってもらい、スタッフさんにどこの業者さんがいいか伝えると
選ばれた業者さんが戻ってくるというしくみ。
そろそろ帰って夕飯の準備をしないといけないことで、次の約束をこぎつけてその日は帰ることに。
帰り車を運転しながら自分がとんでもないことをしているのではないかと急に我に返って焦り始める。
現地調査、ドキドキのスパイ気分。
そしてついに始まった現地調査（まだ業者さん以外にこのことを打ち明けてない状態です。）
旦那の実家のすぐ近くで営業マンと一緒にメジャーを片手に測量する私。
「どうか今だけは外に出てきませんように…！」と、心の中で祈る。
営業マンも気を利かせて、人が来るたびにサッと塀の影に隠れるという連携プレー（笑）。
なんともスリル満点のコソコソ調査でした。
こうして“スパイ活動”のような土地確認を終え、いよいよ設計フェーズへ。
現実の壁、23坪。
ちなみに、その土地は１５０㎡。
建ぺい率６０％。
——つまり、実際に建てられるのはわずか２３坪。
もともとは祖父母の車庫だった場所です。
「ここに本当に家が建つのか？」という不安を抱えながらも、
私の“マイホーム大作戦”は、まだ始まったばかりなのでした——！
次はいよいよ旦那に打ち明けることになるのです。
